2020年11月02日

嵯峨棗(さがなつめ)

 先に、大津絵のことを書かせて頂きましたが、嵯峨棗も同じような流れの中にあると思います。実際に手にとって見せて貰ったことがありますが、その棗の持つ温かさや風情は、何とも言い難い魅力に溢れていました。
 嵯峨棗は、桃山時代から江戸時代初期頃、京・嵯峨嵐山あたりの名も無い細工師が作ったもので、漆の塗りも薄く、蒔絵も平蒔絵で、使っていると徐々に剥げてくるような塩梅の安価な土産物だったと聞き及びます。しかし、名工が作った棗にはない素朴な温かさ、そして贅沢ではない華やかさがあります。絵柄は桜が多いようです。嵐山見物の折に、市中の民が、土産物屋の軒先で、あれこれと吟味しながら、町棗を選びお土産に買い求めている様子が見えて来そうです。
 出来得れば、一つ欲しいものだと思いますが、まだご縁がなくています。
posted by nikki at 07:32| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする