2020年11月09日

ひつじ雲

 先日、仕事の帰り道、靖国通りと明治通りの交差点で信号待ちをしていた時のことです。手持ち無沙汰にふと視線を西の空に向けると、そこに夕焼けに染まるひつじ雲が広がっていました。東京にも、四季の移ろいを感じさせる大空があるのです。あまりの美しさに、同じように信号待ちをしていた人が、スマホを取り出して、その光景を写真に撮っていました。秋特有の高い空に、ふわふわとした毛並みのひつじが一面に並び、その純白の毛並みを朱に染めた様子は、高層ビル群とコラボして一抹の淋しさを含みながらも、都会の華やかさを引き立てていました。
 ひつじ雲、正式にはなんと言うのか分かりませんが、私が、この雲の名前を知ったのは亡き父から教えられたからです。記憶の中の若い父と何処で見たのか全く覚えていませんが、父が空を指差して、その雲の名前を教えてくれたことだけは、美しい雲の情景とともに私の脳裏に今でも鮮明に甦るのです。優しかった父の面影を都会の空に見出した一時でした。
posted by nikki at 06:40| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする