2012年11月06日

能ヶ谷通信

「雪降る駅で」 落涙について

 有難いことに「雪降る駅で」を読んで下さった方々から、何度も泣きましたとお 話し頂きます。
 しかし、この物語を書くとき読者の方々を泣かせてやろうなどと、私は一度も思 ったことはありませんでした。ただ、初めに思い描いたラストシーンに向かって必 死に物語を書き進めている内に、泣いてもらえるような場面が出来上がったと言え ます。
 でも、お恥ずかしいことですが、幾つかの場面では書きながら自分でも落涙して いたことも事実です。そして、この物語を一冊の本にして頂く時に、訂正・加筆し ながらも再び落涙したことも白状しなければならないでしょう。それは、書き手の 私から物語が独り立ちして行く一瞬ではなかったかと思います。
 物語が完結し一冊の本になった時、「雪降る駅で」は私の手元を離れ、読んでい ただく方々の物になったのだと思います。そして私も「雪降る駅で」の一読者にな ったのだと思います。
posted by nikki at 10:16| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする