2018年11月19日

コットン ズボン

 先日のことです。朝の通勤ラッシュに珍しくシートに座ることが出来ました。吊革につかまって立っていると、私の前の座席に座っている人が下車するために立ち上がりました。すかさず座らせて頂きました。座れたことにホッとして、短い時間ウトウトとしました。電車が駅に止った振動でうたた寝から目が覚めました。ふと前に立っている人のズボンに目が止まりました。懐かしいコットンのズボンです。私が学生時代に買って失敗したと思ったものと、ほぼ同様なのです。
 この頃のコットンのズボンは、コットンパンツと言っていますが私達の年代では、パンツといえば下着のガラパンなどのことを指したものです。それはさておいて、私が敢えて、コットン ズボンとしたのは、昨今の黄土色といいますかラクダ色と言いますか、もう少しお洒落に言うとキャメル色とでも呼ぶ、少し厚手のコットンパンツと明らかにその様子が違うからです。
私が買ったコットンのズボンは、濃い目の茶色でヘリンボーン柄に織られたものでした。店頭に飾られていた、そのズボンの柄に引かれて手にとって見ると何ともソフトな感じで気に入り即買いました。しかし、そのズボンは手触りの良い分、薄手にやわやわと織られいるズボンだったので、穿いた途端から膝は出てしまうは、お尻も伸びてしまうはで、とても穿いて街を歩けるような代物ではありませんでした。それとほぼ同様のズボンを前に立っている若者が穿いていたのです。
 案の定よれよれで、ズボンの折り筋などは全く付いておらず、膝も腰回りもだらしなく伸び放題という状態でした。電車が新宿に着き下車する時に立ち上がると、下車しようとドアに向かって立った彼の後姿全体が見えました。上着も丈の短いツイード柄のコットンで、やはり皺だらけのなよなよで、その上着の裾から出ている黒の綿シャツも同様に皺だらけでした。しかし、それから全て揃うと、何とも格好良く見えるのです。前を歩く彼は、胸を張って颯爽と歩いています。
 私が若い頃のお洒落と言えば、きっかりとアイロンを掛け皺一つない状態だったのですが、今の若者達は違います。私達の年代では真似の出来ないような着崩し方を身につけているのです。着崩すお洒落、これほど難しいことはないと、その若者のファッション感覚に感心してしまいました。
posted by nikki at 16:08| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする