2020年12月06日

月に叢雲(むらくも)

 先日の通勤帰り、夜の8時過ぎ頃に自宅最寄り駅の改札口を出て帰路についた時、真っ正面の夜空に丸い月が、棚引く叢雲にかしずかれるようにしながら、煌々と輝いていました。嗚呼、美しいと思わず呟きました。
「月に雲間のなきは嫌にて候」
 これは、佗茶の創始者と言われている村田珠光の言葉と記憶しています。この言葉の通り、その日の月は雲間に浮かび、その風情には威厳すら備わっていました。月と言えば秋と言う一つ覚えを超越した美しさがありました。
 早稲田大学の「會津八一記念博物館」の大階段の途中に飾られた横山大観と下村観山合作の「明暗」の絵を彷彿としました。この「明暗」は朝日を表現しているそうですが、日本古来からの「わび」「さび」の境地にある作品としてみれば、月に叢雲とみても、あながち誹りを受けるものでもないと思うのです。
posted by nikki at 16:50| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする