2021年03月14日

木蓮

 私の故郷青森では、木蓮(辛夷)のことを「田打ち桜」とも呼んでいました。今でも、そう言っている方もいると思います。田圃に水を入れる前、土を起こす時期に咲くので、このような名前が付いているそうですが、大輪の大きな花は、どう見ても、桜というイメージがありませんでした。
 先般、夜7時半過ぎごろ、仕事を終えて新大久保の駅に向かう途中、大久保通りを少し横手に入った脇道の所に、撓わなほどに沢山の白い花を付けている木蓮の木がありました。住宅から漏れ出る明かりに、その純白の花が浮き上がり、まるで夜桜のような光景で、塀越しに伸びた満開の花を付けたその枝を、暫く見上げ眺めました。なるほど、田打ち桜とは言い得て妙だとその時に初めて感じ入りました。本格的な春の到来を告げる都会の片隅に咲く木蓮に、田を打つ故郷の光景を思い出した一夜でした。
posted by nikki at 08:49| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする